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リンカーン弁護士 [Book]

『リンカーン弁護士』 マイクル・コナリー著

ここ最近パッとしたミステリーがなく、やっと久々に書きたくなった本が
あった。 マイクル・コナリーの新シリーズ? かもしれない本だ。

ちょっとは書こうかなと思ったものに、
『笑う警官』 佐々木譲
 権力への皮肉小説 映画化されるが、さて?

『嵐を走る者』 T・ジェファーソン・パーカー
 うーん、もう一歩。 面白いけどね。

『ユダヤ警官同盟』 マイケル・シェイボン
 SF作品に与えられる、ヒューゴー賞、ネビュラ賞をもらっている。
 SFとは思えないが、架空世界のミステリー。

さて、本書はボッシュシリーズとは反対の立場の刑事弁護士が主役。
刑事弁護士なので、常にいい報酬があるわけでもなく、
リンカーンをオフィス代わりに、あっちこっちの裁判所を飛び回る
しがない弁護士のお話。
別にリンカーンでなく、キャデラックでもいいのだが、
題名はそんなところから来ている。

刑事弁護なので、ほとんどは刑をいかに軽くして幕を引くのか
がお仕事であるが、ネタばれになるが、そこに無実の人間、
しかも過去に、誤って自分が幕引いてしまった場合、
これはもう人生しんどいとおもうが、そんなことに直面する
お話である。

と、いうことで、法廷物はグリシャムとか他の法廷技術作家達とは
違う主題で、非常に人間臭いコナリー作品に仕上がっている。

これまでの作品同様、話の付箋がきちんと散りばめられ、
読者にとって、いい意味でやさしい作品であり、
スティーブン・キングが賞賛するのも納得の作品である。

深く考えると話が重いので、単発で終わるのかと思ったが、
ボッシュと共に、再登場するらしい。
これはこれで、次回作(次の次の次らしいが)で
ボッシュとどういう立ち位置で登場するのか楽しみである。

家庭環境は離婚したが仲は悪くない検察官の元妻がいて
娘がいる。ここはボッシュと同じ。
この手のからみも想像でき、マイクル・コナリーはまだまだ
楽しめる作家であろう。

2010年映画化予定。


リンカーン弁護士〈上〉 (講談社文庫)

リンカーン弁護士〈上〉 (講談社文庫)

  • 作者: マイクル コナリー
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/06/12
  • メディア: 文庫



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